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[193540] 私は空気

詩人:高級スプーンあと何年

空気を読んで
存在を空気に
それでも人は殺せるわけで
むしゃくしゃした気持ち
この鬱憤をどしゃ降らせれば
空は晴れるけど
あなたは死ぬ
顔も心も曇ったまま
警察は今も110番なのか
掛けながら考える
繋がる前に消す

たとえば
それは〇〇のよう、だとか
まるで〇〇みたい、だとか
何に喩えようが
お前は「何か」にはなれなくて

心がざわつく
熱に浮かされる
心が躍る
心に響く
心を動かす「何か」を探して
それだけに一日を費やす
背中に翼は生えやしないし
ましてや
背中に亀裂が入り
成長した自分が現れたりはしないのに

何にもなれない私は
折り返し掛かってくる電話に
蚤の心臓をばくばくびくつかせている
もちろん
空気にもなれない私は
あなたの背中に手を当てて
体温を感じ
ひとり安心している

全部妄想だ
半分フィクションだ
本当は全部、

この言葉も空気のように
流れて消えて
何もなかったかのようになれ
今更
不慣れにもなれないで
何が空気だバカ
超がつくほど私は私

こればっかりは決めかねる
終わりをどうするか
いい喩えも思い付かなくて
たとえば
何もなかったかのように
あなたの時間を奪うだけ奪って終わる
タイトルだけは決まってる
「超私」
終わってる

2017/05/30 (Tue)
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