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[161290] 千の夜

詩人:どるとる


ここにある平穏
それを乱す悲しみ
崩れ去る期待と
あとから僕を責める
物陰からの叱咤

社会という海は荒れ模様
政治家たちの戯れ言が波打ち際に叩きつける波のように
意味もなく繰り返し
つかの間巷にひびいては
静かに消えてゆく

同じような文句を垂れて
同じような捨てぜりふを吐いて
政界から消える人影

つまらぬテレビはもう消して
千も億もあるこの素晴らしい夜に身を寄せよう

たいして特別な日々じゃない 普通の毎日だ
でもあなたがいることで僕はこうして笑っていられる
そしてきっと僕がいることであなたも笑っていられる
上手に理屈をつくりあげたら
君とふたり遊ぼう
子どものように戯れよう

難しい事は
二の次で
愛する人のため
僕はこの夜に
輝く月になるよ

そして君を照らす
そんな役目を担うよ

千の夜は過ぎ
千の朝も過ぎ
やがて何もかも
消え去ったころに
残るのは
真の愛だけ
真の思いだけ

さあ 僕らはただ
互いを思い合うだけで歴史にも名を残せるくらい素晴らしい愛を築くのだ

目には見えない
愛という形そのものを 抱きしめて

この夜を泳ぐ魚になる。

2010/10/13 (Wed)
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