詩人:甘味亭 真朱麻呂
言葉を知らない僕たちは不器用な上に未完成でまるで不細工な心を持った悲しいヒューマン
旅立つ時はさすらいの旅のように帰る場所はいつも決まっていて戻る場所も同じであるから僕もそれに習って戻るだけ
それだけが僕の退屈なまでの1日なのだから逆らうことなどできません
僕らは悲しい物言えぬ植物なのだから…
悲しみの種によって植物になっのは神から与えられた罰なのか 退屈で旅に出たい僕なのに足である根は言うことをきかず動かぬ引っこ抜くこともできない引っこ抜くことをすればたちまち僕は水を与えられない限り育たないから広い世界の排気ガスやあまりのビルの多さに惑い緑のない根を下ろす場所さえない都会はとてもおそろしく僕は中途半端な知識を持つのも考え物だと思うからここに留まらざるを負えないんだこの囲いの中で一生牢獄の中で暮らすような自由を奪われた牢獄暮らしの代償は僕らをこんなにした奴の小さい命が犠牲だった
これは天罰なのか
僕らこんなにした奴をやっとの隙をつきしに至らしめられてもちっとも嬉しくはなくかといって悲しくもない意識はもう植物と人間の狭間の意識の中を行き交いいずれもう少しで何も考えられなくなるといった状況だ
体も頭の中の半分はもう植物と化してしまっているからただ真っ白なむなしさだけがそこにもうろうとした意識の中に猛然と残り心に生まれただけだった