詩人:どるとる
今日も僕は嘘を吐いたよ
小さな嘘も大きな嘘も吐いたよ
今日も僕はほんとは悲しいのにね
ばかみたいに笑っていたんだよ
言いたくもないお世辞をばらまいて
誰かのお褒めの言葉をもらったよ
僕はまるで人形のようにね
感情もなくただだらんとしていたよ
拍手も何もいらないから
歓声も何もほしくないから
クラウンみたいな
立場から抜け出したい
とんだピエロだね
派手な色した
服を着させられて
テイのいい
雑用みたいだね
綱渡りも 火の輪くぐりも何もないけど
僕は繰り返し自分に嘘を吐きつづける
いつになったらやめられるかな
ほんとの心で
素直な気持ちで
泣きたいときに泣いて
笑いたいときに笑えるかな
それが普通なのにね
不自然な毎日さ
こぼれた涙が
消えないあとになってほほに残ってる
まるでピエロの化粧みたいさ
おちゃらけはそろそろやめたい
僕は何を笑ってるんだろう
みんなは何を笑ってるんだろう
嘘を吐くたびに
巻き起こる拍手が
わざとらしい笑みが
僕を狂わせるよ。