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詩人:チェシャ猫
夏の夜に一人きり
弱虫羊が夢を見た
星影浴びて軽やかに
貴方と踊る夢を見た
二つ並べた枕に残る
頭の形の窪みは一つ
右手に触れたグラスに残る
琥珀の色した寂しさ一口
飲み干し目を閉じ眠りに就いた
夏の夜空に一つだけ
弱虫羊は祈りを投げた
月影辿って行き着く先で
貴方と微笑う夢を見た
弱虫羊が見た夢は
弱虫羊が愛した人は
弱虫羊が手を振った
弱虫羊の願いは一つ
夜の眠りを一人きり
弱虫羊は抱きしめた
星影浴びて微笑って言った
言えなかったさよならを
弱虫羊は夢を見た
貴方と踊る夢を見た