詩人:大示
深い森の中笑うこと無い無機質な命は小さき者に心を与えられ笑うことを知ったやがて時が過ぎ彼に蔦が絡まる頃心を与えてくれた若者が子供を連れて会いに来た小さき者は若者の腕の中で泣いていた彼は、泣くことを学んだしかし、涙は流れない何年も過ぎ、誰もが忘れた深い森の奥何度も涙を流そうと試みた旧世のロボットはオイルを流しきり、機能を停止させたのだった『悲しみは理解できたのかい?』年老いた若者は物言わぬ友に寂しげに呟いた