詩人:どるとる
夜の片隅で
僕はひとりきり
空を眺めては
ため息をついてる
ぼんやりとした
街灯の明かりの下で
何やら
ぼそぼそ独り言こぼしてる
もしも今日どこかで誰かが生まれても
もしも明日どこかで誰かが死んでも
僕には多分それは関係ないことだ
少しずつ複雑になってゆく現実が目の前に見えない壁をつくるから他人のことまで心配する余裕はもはやない
もうほどけないくらいに結ばれた絆と同じくらい現実はこんがらがってもはやアトノマツリ
悲しいのは僕ひとりだけじゃない
そんなことわかってるけれど
そんなことわかっていたところでなんの慰めにも救いにもならないさ
考えれば考えるほど悲しみが深くなるだけ
背中を押してくれる人を求めて
誰かを待ってても
誰も来ない
これはひとりきりで旅するためにあてがわれた時間だから
歩き出さなければ
何も見えない
どこへも行けない
だから勇気を出して
弱気を振り払って
覚悟決めたなら
旅立とう
新しい明日へ
つぎなる未来へ
どうせ待つのなら
夜明けを待って
旅立とう。