詩人:どるとる
そろそろ白い雪が
降りますでしょうか
窓辺の椅子に
座って少し眠りましょうか
カレンダーはあの暑い夏から何枚か捲られて
やがて寒い冬がやってくるんだね
並木道に吹く風が冷たくなったら
きっと僕はコートの襟ばかりか心の襟があったら立てなくなるほど心まで寒い季節
ポケットに手を入れても
独り言でつよい自分を装ってみても
全然 あたたまらないよ
全然 さびしさ抜けないよ
ため息が白く煙り
窓を曇らせたら
曇り窓に指で記す
祈りの言葉
今年の冬はどうか
よい冬になりますように
僕は何も言わずそれだけ願ったらしずかに目を閉じる
近づく一年の終わり
時間の経つことの早さ
その切なさ
ひしひしと胸を打つ
言葉にならぬ切なさ
心を吹き抜けてゆく。