詩人:どるとる
今日もどこかで誰かが生まれて
きっとどこかで誰かが死んでいるだろう
あたりまえな事のように繰り返す命の生と死は誰も笑い話になんかできやしないんだ
なんでもない景色の中で立ち止まったり
急に急いでみたり
再生ボタンを押すように立ち止まっていた影がまた動き出したり
まるでリモコンで操られてるみたいだね
でも僕は僕自身の意思で動いている
今日もやっぱり
何かが悲しくて
何かが嬉しくて
死にたいなんて
こぼしていたけど
気持ちが変わるのは簡単だったね
夢の中から
目覚めた僕は
夜になるまで
せっせ働き続けて
ようやく
ベッドの上
眠りに着ける
1日の中で
その繰り返しの中で
時に曖昧に
時に正確に
僕は僕自身の存在の意味を守り続ける
今まで失ってきたもの
これから失うもの
今まで得てきたもの
これから得るもの
その全てを
大事にできたら
きっと何度だって
素敵に笑えるんだ
素敵に泣けるんだ
暮れゆく街
長くのびた
遊歩道を歩く人々を
きつく締め付けるような日の短さ
誰かの忘れ物のようにそこら中転がってる 燃えるような切なさ
なんとなく
泣きたくなった
なんとなく
走りたくなった
だから僕はいつも
この胸に芽生える
再生のきざしが
こみ上げてきたときにこの上ない
喜びを感じるのです
生きていて良かった
様々な喜び
様々な悲しみ
泣いて笑って
今日もごくろうさま
きりもなく
始まる1日に
おはよう さよなら
絶えることのない
水の流れ
尽きることのない
血の流れ
感じながら
思いながら
今日も
僕はまたひとつ
死んで
また生まれ変わる。