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[118474] 生ぬるい昼の楽園

詩人:甘味亭 真朱麻呂


行ってみないとわからない行き先は誰が決めるんだ 僕じゃないか思い寄せ気になる何かと重なるたびその色に染まる
いちいち迷ってばかりいられない立ち止まってたってなにも始まりはしない

やらないとなにも見えちゃこないし
どこへも行けずさまよってなにもできずにいるならば失敗味わったっていい苦い思いして打ちひしがれて涙に暮れるとぼとぼ帰る道を歩いたってかまわない いいんだよ
その方がやらないでいたりそれで偽りの楽園に収まり笑っていられる嘘っぱちの幸せにすがりそんな場所で満足して笑ってられるなんていやなのさ まだ僕たちの旅はそんな場所では終わらない途中経過などどうでもいいさ 大事なのは終わりじゃない迫りくる明日を考えるよりもまずは目の前にある今という今を片づけやっつけていくことだから 不安もあるがこわいなんて言ってられないそんな暇もないくらい人生はいつもいつだってめまぐるしい 目が回る手は回らないけれどおかしくなるほど蒸し暑い夏の陽射しのように肌にさすねっとりとしたきちがいじみた変な温度

そんな風にいやなことにため息ついてもどうにかなるわけじゃないからそれよりこの僕と生ぬるい昼の楽園でほら歌でも歌いませんか
苦しいことばかりに体中の管の中流れる血もほぼ何パーセント占める水も沸騰してきたよ冷たい南国のジュースにストローなんて小道具や小細工はいらない男ならやる気があるならばもっと豪快に行こうぜ 笑ってごらんよ
悲しいことがあったって涙拭いて嘘泣きだって言ってへっちゃらだって こんなの君らしくない今年初めての猛暑(あつ)さにまいりながら夏の鼓動を聞き逃さないで 聞いててよ
氷おでこにのせて寝転がっていないで楽園はもうすぐそこまで迫って来てんだ
本当に本当の真実という楽園は心の中にあって幸せはそこから小さい幸せからいずれそれが集まって我慢すればししただけ大きくて楽しい

2008/01/06 (Sun)
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