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[38543] 頼み事ひとつ

詩人:ヒギシ

行き過ぎたネガティブ思考
その口は生ぬるい 澱んだ沼の底
寄り添うように重なる闇ばかりを啄んで

重く沈み込んだ泥へ首をもたげては
遙か上方煌めく水面に焦がれる


潜行する水鳥が
あんたの目を突っついた
低い悲鳴を上げて零れた泡が
濁りを越えて青い空へ向かった

あんたの身体から出たものが
憧憬の光にさらされた
棄てたこと 放れたこと
惜しむんじゃなくて

まだ間に合うから
もう一度食らい付け


目玉が光をとらえるうちに
本当に手遅れになる前にさぁ

2005/06/29 (Wed)
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