詩人:どるとる
僕は永遠に童貞で
君は永遠に処女で
ただ白すぎる
愛に生きて
非官能小説の中で
ただ純粋に
ただ物静かに
古本屋の片隅に
追いやられた
忘れ去られた
つまらない
恋愛小説の中の
一冊の中の
愛を受け継いで
生きていく
ここから第一章は
はじまる
間違いかも知れない
過ってるかも知れない
だけどこれが僕らの愛に違いない
だから
僕は永遠に童貞で
君は永遠に処女で
ただ美しすぎる
愛に生きる
卑猥な汚れなど
入りようのない
非官能小説の中で
僕らなりの
接触を試みる
ここから第一章ははじまる
狂ってるかも知れない
愚かかも知れない
だけどこれは僕らの意向に相違ない
だから
僕は永遠に童貞で
君は永遠に処女で
ただ白すぎる
愛に生きて
ただ美しすぎる
愛に生きる。