詩人:サブちゃん
じぃちゃんは桃が好きだ
僕はじぃちゃんの作るお雑煮が好きだ
今は入院してるけどきっと治る
『桃が食べたい…』乾いた声で僕に伝えるじぃちゃん
僕は『明日ね』と言うとじぃちゃんニッコリ笑った
その夜、僕は夢を見た…今でも昨日のことのように思い出す
入院してるはずのじぃちゃんが家にいて僕はじぃちゃんのお雑煮を食べているのだ
たしか三杯食べた
『もうお腹いっぱい』と言うとじぃちゃんは『あと食べさせられないんだからもっと食べなさい…』と言った
…
電話の音で目が覚めた
ちょうど四時…
僕はじぃちゃんに桃を食べさせてあげられなかった…
僕はじぃちゃんの作るお雑煮が好きだ
じぃちゃんは今でも好きかな…?
…
僕のこと