詩人:桃鈴
辛い時に
泣けないで
想いを飲み込む
大人って
こんなに
苦しいものなの?
助けて欲しい時に
助けてくれたのは
あなたじゃない
それどころか
殆ど自力で乗り越えた
『助けて助けて助けて』
あなたにはきっと
その声さえも
疲れを助長させるだけの
雑音でしかなかった?
今更どうして
『お前,変わったな』
なんて
変わりたくて変わった訳じゃない
強さを身に付けていかなければ
私は生きてこれなかった
ただ狂うしかなかったよ
何度も伸ばした手を
掴まなかったのはあなたの方だよ
何時だって一人で泣いて
何時だって一人で涙拭いて
何時だって一人で歩き出した
何時だって傍にいるあなたには
もう助けを求めようと思えない
思い出せない程前から
気が付けば泣けなくなって
けれどそれは
苦しくないんじゃなくて
一人泣くことに
堪えきれず
溜め込んでいるだけなんだよ