詩人:みさ
自分が自分であるのかさえ
ここに存在しているのかさえ
不安になって
大きな声で叫んでみたり
他人の評価を求めてみたり
ただ存在を主張してばかりだった
あのころ
自分で自分は見えないから
鏡のぞいてはあべこべにうつり
他人に聞いてはどこかずれている姿
つなぎ合わせてはちぐはぐな自分パズル
必死に組み立てて
ピース集める自分探し
始めたあの日
本当の自分探して旅に出たあの時も
本当は充分わかっていたはず
本当の自分探ししてる自分こそが
本当は自分なんだって当たり前のこと
何万ピース集めたって
そこに現れる絵はいつも
どこまでも曖昧で
本当の自分を探せば探すほど
本物じゃない自分に惑わされ
自分で作った迷路の深みに
迷い込んでいったあの日
盲目的に自分パズル
組み立てていた自分こそが
本当の自分なんだって当たり前
いつのまにか見失っていた
自分探しの旅
どこか矛盾したそんな旅路のはて
見つからない自分でも
いつも自分とともにいる