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詩人:くじら
優しい空がこの手に触れて
柔らかな暖かな
風の匂いと君の声
どれくらい流れた?
あの日の大好きな時間が
幼き理由を捨てて
大人になった君の心は
無邪気さ純粋さ
丸めて紙くずみたいに
見上げた空に飛行機雲
2つ並んで仲良しみたい
「あんな風になれたらね」って
2人いつかの仲良しみたい
失なった日は曇り空
言い訳さがして
見つけたひとりぼっち
乾いた音が遠くで響く
涙で潤う夕焼け空に
帰り道
やっぱりこっちがいいって
左手繋ぎ直して仲直り
ごめんねって笑って
ありがとうって涙した
探しあてた境界線も
君となら曖昧なままでいい
ぼやけた方が
キラキラ輝く
足元で転がした石ころ
何月生まれ?
僕はムーンストーン
君にはトパーズを
唯一無二の輝きを
なんてありきたりかな?
歯を食いしばって
立ち向かっても
向かい風は百獣の王
挫けそうで悲しくなる
いっそ言葉になって風に乗って
メロディに溶けて流されよう
逢えない日は 逢いたい日は
そんな妄想繰り返し
いつの間にか夢の中
こんな単調な毎日が
「幸せ」のひととき
色褪せても焦らないのは
その「毎日」が続くから
「続く」を疑わないから
「疑う」はキリがないから
「信じてる」
それでいい
それがいい
アメジストもサファイアも
ガーネットもエメラルドも
みんなそれぞれに
憧れが産んだ存在で
そんな石みたいに
強い意思を持って
生きることに憧れて
今日もこの優しい空に
手をかざして
願っている