詩人:哀華
部屋の中心にできた
丸い水たまりに
手紙を沈めて
滲んでいく
文字を見ながら
ずっと
君の事ばかり
考えていたのさ
寂しい色の
カーテンは
少しだって
動かないし
空間は砕けて
気づいたら全部
ガラクタだった
目を開けたら
随分遠くまで
義足で歩いてた
そんな感覚で
水たまりの手紙
文字が滲んで
明日もその先も
見えないだけ
嗚呼いつか
笑えるといい
なんて言ってた
くせにさ
アンタ…
水たまりの手紙
涙で滲んで
目玉が滲んで
今日も見えない
ただそんだけ
ただそんだけさ
2004/06/09 (Wed)