詩人:ヒギシ
互いの純情をぶつけ合うような
拙い恋はもう出来ないって君は言うけど
遠い記憶を大切に取り出して
懐かしみと共に憧憬を感じてる
頭で先を読むことだけが
本当に大人と言えるのか?なんて
自分に都合よく理屈こねる僕に
君はがっかりするんだろうか
傷付けたくないなんて殺し文句で
隠した本音を教えてよ
考えじゃなく気持ちが聞きたい
理論じゃなくて戯れ言が聞きたい
本気で笑ったり泣いたり
そんな風な確かな証が感じられるように
当たり前に好きで居たい
片一方だけの要求って判ってる
嫌われるのが一番怖いから取り繕ってる
でも偽りばかり増えたとして
いつかそれが見つかったとき
僕はどうなってしまうんだろうって
考えると消えてしまいたくなるよ
君の隣で朝の光に呻いて
君の腕の中に隠れてしまいたくなる
そんな事したら君は
慌てて僕を放り出すだろうね
求められればすり寄って
叫びたいのを堪えてる
そんな自分が酷く情けなくて滑稽で
それでも君が好きなのが悔しい
寝言に乗せた本音が
たとえ僕を遠ざける言葉だとしても
こんな我慢を止めさせてくれるなら
涙が零れようと笑ってさよならを言えるよ
だけどまだ傍にいたい
離れたくなくて
君の声を聞く度に
わがままばかり増えていく
君の言う理想から離れてく自分に
また一つ仮面を被せる