詩人:さみだれ
例えば星の明るい夜に
あなたの声を聞けたなら
それだけで昨日の悪夢も
昔の待ちぼうけも忘れられるのです
こんなにも幸せだと感じられることが
あなたのそばにあるのなら
それだけで悲しい歌も
鈴のように鳴るのです
私は私のことばかりを言うでしょう
例えそれは違うと知っていても
私はあなたのことばかりを話したいのです
あなたが私のことを話しているうちは
私は怖いのです
ただ不安なのです
裏切ることはしたくはないのです
だから突き放すのです
私は愛することに人一倍臆病なのかもしれません
例えば星の明るい夜に
あなたの心に触れたなら
触れた手を切り落とし
二度と生えてこないように
包帯を巻くでしょう
おそらく私は私の幸せしか見ていないのかもしれません
こんなにも月は近いというのに