詩人:そほと
働く最低限の機能以外は
風化するままの姿をしたブルドーザーは
昔 洗炭場だった所の
元 人工の池を一つ埋めかけて
今日の仕事を終えた
夕日に照らされ
これから夜に向けて静かに熱を放出しながら
ただの鉄に戻ろうとしている
タンクローリーの古い男は無口だった
上死点と下死点
ディーゼリングによる連続爆発を維持させるための
燃料を流し込む手持ち無沙汰な時間の空白に
池の魚が跳ねた
古い男のプラグコードはリークしていた
青白い火花が飛んでる
奥歯でアルミ箔を噛んだような顔を一瞬見せた
明日
池は消える