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詩人:ヒギシ
ちらちらと燃える
幸せな暖炉の前で
僕の中の子供が
面白い音を立てた
チッ と小さな
舌打ちにも聞こえる
あまりにも曖昧な音は
僕の中の他の誰かに
無防備に全てを委ねて
寝息だけを残した
小さなクエスチョン
揺らいだ炎に水が一滴
じゅうと喘いで焦らされた
チッ チッ チッ
猫を呼んでいたのか
人差し指を振ったのか
時計の針が振れたのか
小さなクエスチョン
子供が僕に問いかけた
あまりにも曖昧で
抽象的な子供の時間が
暖炉の前で、灼かれてく
チッチッチッチッ
端から端から焦げていく
小さく 面白い音で