詩人:現実的SUGILL
「過去の所為にして
いまを正当化させたって
予言者の未来は
変わらないんだ。」
ありのままを受け容れて
ありのままに生きてゆく
...ただそれだけのことが
こんなにも
むつかしいだなんて!
きみは大人ぶりたい年頃
溶けかけたキャンディー
不意に吐き出して
現実の辛酸を舐めた
とても気だるそうに。
中毒者は笑わない
痛がらないし泣きもしない
本当のことがわからない
中毒者だから気づかない
恥じらいも躊躇いも
とうに忘れてしまったんだよ
ぼくは子供になりたい年頃
無くなったキャンディー
思い出しながら
妄想のなかで味わう
すごく恋しそうに。
本当のことが
言えたなら、いいね
それができたなら
すてきだね
ありのままを受け容れて
ありのままに生きてゆく
...ただそれだけのことが
こんなにもむつかしい!
だけど、それでいい
たぶん。それでいいんだよ
自分の言葉で慰め
許しあいながら
ぼくときみは大人と
子供の境目で泣いた
上でも下でもなく
ただそこの踊り場で
わけもなく意味もなく
声をあげて泣いた
夜明けが来たら
腫れたまぶたにも
キスをしておくれ
ここにしかない愛情で
この世のすべて
溶かしてみせたい
人生なんて、...
人生なんて、...
つづく言葉がまだ
見つからないから
もういちど始めよう
あの日のように
また産声をあげて