詩人:アイカ
黒い
マニキュアを塗って
眉毛に
ピアスを二つ開けて
首から下げた
古ぼけたチェーンが
悲しいと鳴くから
もうどうでもいいと
とんがって見せた
空は空でしかなく
そして
世界の終わりは
真っ暗で
世界の隅っこで
目隠しをされて
助けてと叫んだ
汚いものは
見なくても
いいらしくて
でも
どうか
悪いものは
悪いと
教えてくれないか
必死になって
隠したがるから
魂が迷い込んで
逃げられなくなって
しまうんですよ
忘れて
しまいたい
ことなんて
数えたら
キリがないけど
きっとまだ私
知らないことの方が
多いはず
だから教えて
どんな
ちっぽけでも
いいから
だから微笑んで
どんな
ちっぽけでも
いいから