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詩人:旅人モドキ(左利き)
シリウスが放つ光の鋭さはまるで
シリウスは夕日が丘に咲く一輪のすみれ
ひなげしの笑顔がほころぶ季節には
色褪せてしまうセピアな追憶となろうとも
シリウスは恋に胸焦がし燃えさかる炎
かぐわしい香りに包まれて独楽が首振り廻る
シリウスは相棒を求め歩いて遠吠えでも
泣き濡れた睛で獣道を先駈ける同志には届かず
けなげにも聞き耳立てるシリウスとは野火
シリウスは生き別れた手の温もりを再び熱望する
ただし優長には進めない険しい旅路となれど
無我夢中で突っ走るシリウスゆえ琴線も鳴らす青星