詩人:トケルネコ
神は全能の雨を降らせ 俺の右目を灑いでくれた
照準器の中の地雷原には夜の羊歯が冷たく眠っている
おびただしいバネ仕掛けの風が囁きかける
外の闇は管を吐き出し左目に接続された
モグリの弁護士が自ら腸をひねり出しては穹に論駁してやがる
テンとテン 物事には正しい順序が
0と1 そう街角のSeraphが教えてくれた
酸性の愛は下界に満ちている
オトナは全て了解済みだと オレに傘を差し出した
熱い管は女の秘所を焼く
鑑別所のアイコンが檻の中で云う事にゃ
鉄格子の先っぽに添え物のエデンが待っている?
少しだけ虹彩の景が抜けていく
少しずつ唇の輪郭が剥がれゆく
あの子は冷たい管に四六時中頭を犯られてる
髪を振り乱し、哀しみはイエローだと狂ったふりをする
TVは全知をひけらかし また世界を嘲笑った…
エンとエン 永遠には単純なカラクリが
100と0 それを見せつけた自殺したサル
粘性のヤラセは街中に満ちている
神サマは全て想定済みだと オレの視界を奪い去った