詩人:もとり
あいつはすぐ追ってくる
振り切っても
振り払っても
拒絶しても
嫌っても関係なく
あたしを捕まえ離さない
裏切るのに
平気で傷付けるのに
また今日も笑いながら
あたしの心を踏みにじるんだ
好きなの?
嫌いなの?
俺様エゴイズム
その質問すら愚問で
滑稽で馬鹿馬鹿しいくらいの
ストレートさをぶちかまし
理解不能の思考回路を張り巡らせ
あたしの行く手を幾重にも塞ぐ
理解し合えない
価値観が合わない
思考が違う
そんな事すら関係なく
ただ愛情にも執着にも取れる
乱暴で横暴な歪んだ愛を
押し付け捻じ込み埋め込んでいく
見慣れた笑顔も
抱いた腕の力も
重ねた思い出も
君を纏う香りも
君を形作るすべての物が
あたしを繋ぐ足枷みたいな物で