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詩人:カナリア
眠れないと
あたしが駄々をこねると
君は必ず
ミントティーに
ミルクをたっぷりいれた
マグカップを
熱いからねって
あたしの頭に
ぽんっと
手をのせてから
そぉっとあたしに
差し出してくれるの
それから君は
あたしの右側に座って
あたしの事を心配そうに見つめるから
あたしは何だか恥ずかしくなって
ずっとマグカップの中の白いのが
うねうねと動くのを
観察している振りしてる
君の隣
マグカップ越しから見える
君のその足の指が好き
ぼこぼこ血管がういてる
足のコウが好き
踵からふくらはぎの
ラインが好き
本当はあたし
ミントは好きじゃないの
だってすーすーして
心が空っぽになっちゃった気がするから
でもね
君が作ってくれる
この白いうねうねは
どんな時でも
あたしの心を満たしてくれるんだ
ありがと。
あたしがそう言ったら
君は足の指でピースした
見てたの…バレてた?
部屋には爽やかなミントと甘いミルクの匂い
そしてあたしは君の腕の中
穏やかで
優しい眠りにつくの