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[119829] 止まった時よ動き出せ

詩人:甘味亭 真朱麻呂


どんな願いも一つだけ叶うとしたら忙しい毎日にもしも休息を許されるならば
安らぎ求めて僕は流れ去る時の早さを止めてくれと願うだろう
忙しく慌ただしくきがくるうほどに世界は動いているけど
雲の流れ 車の流れ
行き交う人の流れ
時間ごと全部止まれ
永遠の時間の中で
永遠に終わらない
止まった時の中で
ずっと生きていたいずっと楽していたいいつまで経ってもやりがいや情熱や使命感の見いだせない仕事なんてやってる意味もどうやらないから だけど、あきてしまったんだ友も家族も同僚も逆立ちさせてみたりはり倒したり意味もなく鼻にティッシュ詰めてみたり落書きしてみたりしても怒らないし動かないからもしも夢だとしても再生ボタンをちょっと遊んで満足したら飽きたからともう良いやと寂しい顔をして悲しみ胸に潜ませて またいつもの時間を暮らすのさ いつものように普通に忙しさややることがあり人から少しばかりでもわずかでも信頼され必要にされる幸せや満足感に満たされてる今が実は僕はあまり嫌いじゃなかったそしてどれだけ隠れた胸の内ではこんな日々を恋人にしておくにはもったいないと仕事を一生の奥さんにして愛してたのか思い出したからかな チャンネルを空にかざし まっすぐ向けて照準を合わせ ポチッと世界の時間をまた元に戻し また忙しい日々が始まる僕も何事もなかったかのようにチャンネルをこんな物とためらいはしたが炎の中へ放り込み また僕も忙しい日々に舞い戻るみたいに動き出す 時間の中に合わせてスーツ姿でスクランブル交差点社会という列に並び満員電車に飛び乗るいつものように笛を鳴らし鼻声のような変梃な声で言うんだよ『駆け込み乗車は危険ですのでおやめください』ってこれこそ幸せこれが幸せ当たり前な幸せだよって見えない神さま言ってるみたいに発車ベルがけたたましく爽快に鳴って、また僕だけの忙しい1日が幕を開け始まるのさ。

2008/01/27 (Sun)
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