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[119885] 2つの瞳2つの世界

詩人:甘味亭 真朱麻呂


流れ去ってゆく数あるたくさんの記憶たち
遠ざかる歳月
僕はだんだん年を重ねて大人へとなってく
誰もが皆同じ

粋がってただいたいだけじゃないさ
忘れたように
とぼけたように
鏡の前の君はいつも自身なさそうに顔をしかめて目を伏せる
そのあまりの切ない自分の姿に不思議と胸を突き刺し心の奥がズキッと痛んだ

どれだけの歳月があの頃から経ちなにを変えてしまったのかどれだけ僕の瞳の中で形を変えて今目に映るのか?どれだけあのころみていた姿から想像するにどんなふうに見てたんだろう思い出せない部分は後で埋め合わす。指で数えふと思い出しては戻らない過去(とき)を悲しみで満たさぬように胸であたたかさに変えて懐かしみ終わったことや仕方ないことはわかってるから
追いかけるようで追いつけなくて
つかめるようでつかめない夢…理想

形だけや名前だけのやさしさは苦しい
現実なんてそんなものさ なにが変わったってなにを変えたところで瞳に映る寂しさや悲しみはあのころからなにも変わりなどなく全く同じようにそこに今僕の少し握った瞳に映っているのさ 言葉にもならないほどくだらなく
言葉にする価値もないくらいのありきたりな現実が寝そべるだけさ 心の寂しさはあまりにも多く計れぬものでいくつもの幾多もの形にならないまだ完全に大人になりきれず幼いもどかしさだけやぎこちなさがあどけなくコーヒーのカップの底に溶かしきれてなかった砂糖のようにわずかに残る切なさに似たこれは吹っ切れずいつまでも抜けきれなく僕の中にあふれほろ苦くさせる過去に別れきれなかった僕自身の弱さを意味する明らかな残り香 昔の僕が心(ここ)にいたも今もいる存在の確かな証。ただ真っ白く染まるように心の奥底で呼び合う共鳴して響きあう永遠のさよならを惜しむ姿どこまでも悲しくさせるのが憎くてその意味こそ分かんないけど

2008/01/28 (Mon)
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