詩人:どるとる
この雨はいつになればやむのだろうか
ずっとまえから待ってるけど一向にやむ気配すら無いんだよ
ずっと心の中に降り続いている哀しみという名の雨 したたり落ちて 今もポタリ
僕を内部から内部から責めるように濡らす
この雨はいつになればやむのだろうか
たまにはじき出すこたえは曖昧なうえに信憑性もない意味のない飯事だ
だから雨も一層激しさを増すだけでなんの打開策にもならずに光への扉は閉ざされていった
「雨」
そんなニ文字の単語で言葉にすればたやすいけれどこれがかなりのくせ者で
「雨」
僕はそんなたかがニ文字の単語に遊ばれてる
濡れながら
避けながら
こたえを探してる
降り続く
突き刺さる
雨がじゃまで見つめたい明日が見えない
予定も何もあったもんじゃない
とにかくこの雨をやませなくちゃ
事情を知らない誰かはそんなキモチなど迷うなにものもないと笑い飛ばすけど
僕にはあまりにも冷たすぎる雨
悩み続ける心に
容量も余裕も無い頭に
どこからか容赦なく降り注ぐ見えない核弾頭の雨嵐
僕の心は今もなお戦時中
長い長い闘いが繰り広げられて
なにも知らない奴には関係ないけど僕には大いに悩ましい問題
雨はなおも
いつまでも
降り止まぬ
哀しみはさらに
深まるばかりで
出口の見えない
迷路の中
思わず口走る
出口などもとより無いのじゃないかと
空は快晴
されど心はあきらめの色を見せ始めていた
まんまと人生の落とし穴にものの見事にフォールインワン
僕をうらむ誰かには都合のいい展開だろう
なあ 神様
あんたはどう思う
こんな僕の今
雨は降る
降るために降る
やむためでなく
降るために降る
だから
雨は降る
雨という名の意味を果たしに
そういうのか
哀しみさえ見過ごして。