詩人:赤坂 菜葉
私が何をしたと
言うのだろう
生まれて来て
這いずり回り
やがて
立ち上がって歩き出し
これまで
目指して来た場所は
こんな逃れ様もない
法廷だったのだろうか
未決勾留で生かされ
刑の執行期日さえ
知らされてはいない
自分の最期の日が
分からないまま
来ないかも知れない明日に
ただ備えるなんて
どんだけ無益な懲役を
科すのだろう
私は死に値する程の罪など
一つも犯してはいないのに
私に死刑判決を下すなら
その前に
あなたの裁く資格を
私が剥奪することにした
あなたはもう
私の中で存在しない
そう決めた事が
被告である私の
唯一の罪ですか?
ここで予言しとく
私は間違いなく死ぬ
いつかね