詩人:A
何を期待しているの
何を欲しがるの
何が嫌で
何が好きなの
自問自答の繰り返し
私は応えない
流行りを嫌っているわけではない
アトニー、と呼ぶのが相応しい
御一人様の流行も私にとっては
自分の周囲に起こる
変化のひとつにすぎない
いつも誰かが傍にいないと
生きてはゆけないが
『傍にいてほしい』
という切実な要望は時折
『誰でもいいから』
に続くことがある
孤独を愛する人種は
孤独から離れてはいけない
一瞬たりとも
孤独から離れ
独立したが最後
もう戻れない
手に触れる温もりだけを
貪るように
貪るように
只管追い求め続ける
そうなれば
無駄に与えられる感情を
本物だと信じるより他になく
堕落も欠落も
垂れ流しである
だから私は誰かを
『勿体無い』と揶揄する
そうして私の
私だけの
孤独を守っている