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詩人:ジャガー
そう、何度も
それに振り回されて来た
社会や現実では
煙たいだけの
圧倒的な自我
繰り返し押さえつけ
僅かな熱を持ったまま
やがては
胸の奥の奥の
ずっと奥の方で
消えたように
眠っていたんだ
一方で手に入れた
自由なだけの時間
圧倒的に退屈な時間
求めていたはずの世界
鳴らすのは六つの弦
詩の無いメロディ
そう、すでに
言葉を失ってた
鏡に問う
「俺は誰だ?」
記憶を辿る
「何を求めていた?」
未来を詮索する
「どうなるのか?」
胸に問う
「何を求めている?」
そして目覚めた
闘志
汗
距離感
感触
痛み
集中
プライド
熱い照明と
泣きそうなメロディが
懐かしくなった今
四角いリングの上でなら
俺は死んでもいいと
本気で思えた