詩人:甘味亭 真朱麻呂
 
だからこれだけは君にわかっていていてほしいのさ 
これだけ言えば後は何もいわない 僕からは何もない 
それ以上を求めるようになったなら愛は終わりだね 
僕らは一緒にはいられないという時なんだろう 
そんな日がいつか来ないことを希望望む心の片隅ひそかに願いながら 悟られぬようにうまくすり抜けられたおしゃべりがまた弾みだした
 
ただ風のように 
自由気ままに吹いていたい いつでも愛をそばに感じて 
信じるのはそのぬくもりだけ ぬくもりだけ 今はそれが僕にとってのたったひとつの真実(こたえ) 
 
今を生きる上での
生き甲斐のようでもあるし 理由でもある 
僕が心から疑わずに唯一信じられる希望(ひかり)という名の
この世界で唯一僕の闇をかき消し明るく照らし出し瞬く間に手繰り寄せるように笑顔にさせることのできる最愛の人だよ 
 
もう届かない明日…何度も繰り返してた悲しみ…喜び… 
今日と同じようにまた過ぎ去るであろう 
そしていつかくる終わりまでの長い道のりの中…はるか先…でも今はまだその旅の途中今日は今日で今日の分の悲しみ喜び抱いてる まだ見たこともない 明日へ引き戻す目覚め 
絶縁体のように何ひとつ無駄なものは通さない
愛を抱きしめながらいつか訪れる終わりという人生という悲しいほどリアルすぎる長い映画の幕切れへの悲しみもいやしてくれる 終わりまでのその瞬間さえも離れずに一緒にこれから先ずっと寄り添い終わりも共にしたいなと思える人はあなただけさ 
 
ただ風のように 
自称主人公だらけの本当は散漫主人公だらけの映画はまだ君と僕で演じながら僕らっていう物語の続きは僕らも誰一人知らない 
明日を知るすべはどこにもない 予告すらされないまま 
本番二秒前 今日も心を着飾る心の厚化粧の追われ大忙しの配役たち でもそんな中でも僕らは僕らの今日を精いっぱい生きる確かな理由があるから