詩人:どるとる
ぐっと切ない夜だから
泣きたいときこそピエロに変身
いくらごまかしたって心はごまかしきれないから
お化粧なおししても
悲しいことはバレバレだよね
手のひらで
涙でぐしゃぐしゃの
顔を隠しても
悲しさは
明日をにじませていく
そしてやがて心に雨を降らすだろう
高い高いビルの屋上にのぼって
大好きな君に
笑ってるふりしても
君にはバレバレだったね 抱きしめられたね
僕はピエロになるには失格だね
だったら何になればいい?そう聞いたら君は私の大事な人になればいい
そう涙ながら
言ったね
嬉しかったよ
昔話するたび
そっけない顔するけど本当は嬉しかったよ
涙 溢れちゃうくらい
だからピエロにはもうなれないしなりたくない
化粧を落とした顔は
心はとてもきれいだ
やっぱり素直な心がいちばんだね
夕暮れの空に作り笑いは似合わない
そりゃ時と場合で嘘つかなきゃならない時もあるけど
君といる時は
僕は嘘つかない
ただの僕になるよ
僕の中のピエロも望んでることさ
本当はピエロだって泣きたいはずさ
だから僕がかわりに泣くんだよ
そして君に笑うんだよ
それが幸せだから
そうさ、僕は君のために生きてる
答えはもう出てたね
今夜は満月だから
狼にならないうちに
寝ましょうか
寝ましょうか
下心まる見えさ。なんて
途端、笑いあうふたり
夜はゆるかに過ぎてゆくのさ。