詩人:まとりょ〜鹿
お前の靴音に気付き
ベッドのパイプにしがみつき
目がかち合うまで眠ったフリをした。
生まれつき寝起きはよろしくないのよね
なんて、
誰彼に問い掛けるモノでも無い事を心に仕舞い込む。
相変わらず鼻に優しくないお香
お前は家主の都合すら問わず
閉め切った空間に炊き上げる。
目ん玉がグリグリするよ。瞼は閉じたままだけど。
あっ、勿論シカトを決め込んでらっしゃるみたいだから
俺はパイプにしがみついたまま
らしくもない不規則な呼吸を。
一度聞いたんだよね。お前に。
俺のどこらへんに愛を感じる?ってさ。
お前は馬鹿なのか、妙に鋭いのか
ヘラリとキマった顔して笑って
“好き勝手に終わるから愛なのよ”ってね。
あー、うぜーなー。
こんなに脱力剥き出しの面しちまってなァ…。
モヤかがった俺のベッドにシャツにコンポに…
台無しだよ。まるで台無し。
ハイ、オハヨーなんて
無邪気に低血圧気取りで身体を起こしても
お前はアッチの世界。見事に俺をスルーだよ。
スルーってか、臭い臭いこのお香に夢中。
ははっ
まるで巧い事
三角関係みたいじゃん
じゃあ
愛されない俺は
お前に愛されてる
お香さんに嫉妬してみるわ
俺は女々しいからヤキモチ妬きなのよ。
ほんと不都合な世の中なのな。
卓上ポスターのFカップちゃんに聞いてみるよ
“俺のどこらへんに愛を感じる?”ってさ