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[120775] 竹馬の背に時をあずけて

詩人:甘味亭 真朱麻呂

ふと静かに目を閉じ耳を澄ましてみよう
心を落ち着かせて風の中に立ち止まり
遠く思い馳せてみれば見えるだろうふるさとが

夢は叶うかな
どれだけ頑張ってきたっけかなあ
幻のように
消えゆくと知りながらも手を振る田舎道
運命(さだめ)はいつも僕にひどく冷たい
誰にとっても同じなはずなのになぜかひねくれて素直になれない心はいつでも揺れていました

ここからの眺め
はるか望み 通らない言い訳も今ならば誰にも知られずにすむから通るよ
大地抱く草原に降りたつ 自由とはなんなのか考えて
馬にまたがる
空を飛ぶ 雲にのる
そんな夢をみる
太陽の光を浴び
鳥たちに愛され
生まれてきたこと喜ぶよ 頬を伝う悲しい水はやがて川を作り海となりて広がる世界に…今も太陽が乾かし人は生きる
春夏秋冬 四季を繰り返し織りなす色はその時々の季節により異なるから飽きは生じない そんなに命は飽きるほど続かないからそもそもまた巡りくる季節がきても毎回違う表情や景色を見せる そしてまた季節は時とともに過ぎ去り歳を重ねさせるよ そしてまた始まりの季節…あの日歩き出した旅立った始まりの地点(ばしょ)にやがて気付けば戻っているよ 戻るよ
何度でもはるかに時代や時間を超えて 広い世界を嬉しそうに駆け回る馬は自由にその足でふるさとを思いただ一心になにも持ち帰らずここに戻らぬよと決め
夢にみたあの場所
桃源郷よりも楽園な酔狂のような不思議なダンス…時の流れは踊るように揺るかに流れ魅惑する
いつでも 僕らはただ夢みる場所をはるか望み目指すだけ それのみに賭けた
それだけに賭ける
この命誰よりまばゆく光れ この命一番輝ける星となれ 今 馬よ走れ 巡られ巡りゆく季節のその中で 馬よゆけよ竹馬の背に時をあずけるから 故郷遠くしのび懐かしみながらもゆくと決めたからには涙は流さぬから胸にしまおう。

2008/02/10 (Sun)
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