詩人:KiraAya
傷は塞がらない
血は乾かない
眠れない夜がやってくる
何かが心にまとわりつく
まるで無数の蜘蛛の糸のよう
天井からまっすぐに
心臓を穿つ大きな杭
何度も 何度も 繰り返し
深く重く貫かれる
胸から喉から指先まで
鈍い痛みが拡がりゆく
これは 罰なのだ
横たわる体が血潮に沈む
声も出せずに 息もできずに
やがて闇に消えてゆくまで
目覚めればいつもの朝
鳥の歌と光の匂い
痛みを忘れて また笑う
それでも
傷は塞がらない
血は乾かない
眠れない夜がやってくる
2014/08/14 (Thu)