詩人:どるとる
十二月はやっぱりクリスマスだろう
だけれど忘れないで
キリストの誕生日
信仰心はまるで無いが都合のいいときだけ神頼みする人の群れの中で僕も同類だね
イエスの季節が今年も寒波を連れてやって来る
やがて街を埋め尽くす白い雪も急ぎ足で降ってくるだろう
君が編んでくれた
手編みのマフラーと
手袋をせっかくだから 着けてね
街に飛び出すよ
あたたかいけど
心はなぜか寒いよ
だって、もう
君は居ないから
似合う?とかも
聞けないね
空を見上げて
涙を必死にこらえて
それでもこらえきれない夜は
神様も泣いているかな
どうか、僕は君の分まで生きるから
安心しておやすみ…
十二月はやっぱりクリスマスだけど
僕にはこの季節はやっぱり辛い季節さ
だって君が
死んだ季節だから
はじめて神様に祈ってはじめて裏切られた季節
その時からさ
神様を信じられなくなったのは
神様なんかいやしねえ
そんな捨てぜりふも溶けるように消える夜
十字架に込められた
魂さえ 汚物のように。