詩人:どるとる
今日に手を振って
サヨナラしよう
目をぎゅっと閉じて
暗闇の中見送ろう
幸せは目には見えないから 心で感じるんだ
悲しみは触れられないけど 心が痛むんだ
落ち葉を掃除するように 風が吹けば
さらさらと音をたてて道の両端に流される そんな光景だ
僕の周りには落ち葉さえ寄りつかない
独りの寂しさが
独りの切なさが
際立つ季節
白い雪と
窓の外のモノクローム
珈琲を飲んだって
コタツにくるまったって心は寒いまま
心は寒いままさ
枯れ葉のように
やせ細った
身体を
ふるわせながら
僕は歩く
どこまでも
また再び
昨日のように
遠い昔のように
散りゆく日を
見送って
散りゆく時
見送って
新しい1日を
抱きしめる
そんなことの繰り返しさ
また寒くなって
また暑くなって
気づけば僕は
季節さえお構いなしで日常に侵されて
ただ無心で働くだけの人生
なんか悲しいな
そんなこと思う
土曜日の夕暮れ
空がいつもより高く
感じられたんだ。