詩人:甘味亭 真朱麻呂
他愛なく過ごしたり
人と話をしたり
そんなひとつひとつの積み重ねこそが僕の生活の源なんだね
そんなふうにふつうに生活できることが当たり前なくらいに幸せなんだってことをなんだか長いあいだ見失い忘れていた気がするんだ
今生きていられることさえふしぎに思うくらいに僕は何か大事な気持ちを今の今まで忘れてた
そんな気もするんだ
あふれる想像の源泉は頭の中にあるの?それとも心の中なの?
わからないから頭が時々ごちゃごちゃになってそんな当たり前なことさえ忘れちまうんだ そんなくだらないことに気をとられてるうちに忘れてしまう 気を散らすほどにもどかしさだけを残して遠くなってく
つづいていくはずのつづきの言葉が途中で行き詰まったまま
途切れ途切れのうたのように全然なにを言っているのかわからないから適当にうなづいてみせるしかなかっただけさ
元気を出して
やる気をみせて
叫んでごらん
もういっそ気がくるったように 雄叫びあげて 日々を後々に悔やみを残さないように謳歌してごらんよ そしたらきっと光あふれそのあたたかさに気付くことだろう そんな当たり前な生活や暮らしが何よりも手に入れづらくいちばん幸せだったってことに気付くんだ だからほら答の見えない毎日でも目の前を見つめてるばかりじゃいけないのさ ときには過去を振り返ることも立ち止まって風のながれや自然の営みに興味を持ち空を眺めたりする他愛ない時間も大切なんだよ そうさそう思ったら大切なんだと気付くだろうこうして空を眺められる時間にも
どんな時間にも限りってものが存在するからさあ そう考えたらすべてが尊く思えてくるから不思議だよねこみ上げる気持ち嘘のない透明で純粋な淀みのない思いはきっと本物さそう笑顔で笑う僕の顔にはもうかげりや不安なんてありはしなかった今もあのころと何ひとつ変わりなどない事に気づけたんだよ。