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詩人:甘味亭 真朱麻呂
完璧じゃない 少しわからないことがあった方がいい
そんな毎日がいい
解りすぎて簡単なことばかりだったら
つまらないしなあ
完璧じゃない世界にいるからこそ
だからこそ だからこそ僕は時々笑顔でいられなくなり元気を落とし笑顔でいられる今を見失うのだけど
それで良いと思う
人生はまだわからないことがあっても
解き明かす時間はまだたっぷりあるしなあ
すべてを解けそうなのはまだかなあ
言いたいことはすでにイメージになって形にはならなくてもだいたいのイメージは心の中にあって出来ているのになぜかわだかまりは消えずに時々忘れてしまいそれを人のせいにしてものにあたるずるい僕 まだ見ぬ新しい僕も見ようとはせずにもう見るのもイヤだとあきらめモードになっている僕は自分でも嫌いさ
責任逃れするようにすべてを他人に押し付け逃げきろうとするそれこそが弱さのあかし
それがずるさの証拠なのさ 力なくふがいないばかりになんて年齢に不相応なことをつぶやいて
まだ見ぬ輝ける可能性すらましてや自分に自信なんてまるでなくただ無理だなんて自分の中にある新しいチャンスに手を伸ばそうとするそぶりも少しも見せずそれを知ろうともせずにえらそうなことばかり言っている 皮に肉をつけたような他人の真似事じゃもうやってらんないことくらい承知のうえさ
明日の扉に手を掛けたまま 立ち尽くしてそれだけを見ていた
振り返り際にやっぱり開けようか開けまいか迷う僕に誰かは言った…行かなきゃいけない…行かないならその穴に落ちなと一生戻れないけどとどっちに行ったって最期は暗い闇の中だけど 終わり方にしても後味の悪さや気持ちの悪さというのがあるから
僕はためらいなく落ちる寸前に助けられた その誰かにありがとうを言おうとしたがもうその人は自分にふさわしい扉を見つけられたのか選んだのだろうか開けて明日へと行ったらしいんだ