詩人:どるとる
消去法で消し去ったメモリー
回り続ける季節の中でふと気づけば
やわらかな風の中
なにもない部屋に
寝そべる日曜日
それはまるでくだらないローテーション
春が来て 夏が来て
秋が来て 冬が来て
また 季節は繰り返されるだけ
単純な気持ちを抱えたままで僕は宛もなくさまよう旅人
人間でもなくて
化け物でもなくて
きっと多分 僕の正体はつまらないミジンコみたいな微生物の塊
言い訳と卑屈
きりもなく
並べ立てて
脆い僕の盾は
誰かの拳で貫かれ
刃こぼれした僕の剣は誰かの蹴りひとつでへし折れた
瞑想の彼方で
僕を待ってる
はるかなる明日よ
昨日と今日と明日
過去と現在と未来
三つの空間の中を
ただようクラゲのようにふわふわと歩んでいく
高速の二車線で
渋滞につかまり
身動きのとれない
僕はまるで金縛り
またつまらないローテーションに吸い込まれていく
ドライブスルーのファーストフードで済ます昼飯と会社のくそ不味い弁当のローテーションのように
全ては輪廻するかのように今日も明日も変わりなく
いつもの僕がいつものようにいつもと同じことを繰り返す魔のトライアングル
そしてやがて、
終わる人生
大概人の一生なんて
そんなものです
吐き捨てたら楽だね。