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[148185] 青空の下に咲く花

詩人:どるとる


僕の心の中に映る思い出はいつの日か消えてしまう跡形もなく
たとえば見上げた瞳が映し出す空も生きているあいだだけしか見られない限りある景色だ
あたりまえなことかもしれないけれど考えてみたらなんだかはかないね

それでも人は新しい思い出をつくる
それでも人は空なんかいつでもみれると笑うだけ
増えていくのは思い出で消えていくのはあの空か
思い出もいつか消えて
それを悲しんでも空が消えたことなどどうでもいいと思う気持ちさえも消えてしまう
そんな悲しい未来がいつか僕を喰らうのか

それでも それでも
だららといって
思い出をつくること
下ばかり向いていること変えることもなく僕らは今日もまた何かを失い何かを得てはそれに笑いかけているだろう
泣いたりもするだろう

そんな日々を繰り返していつしか
空は僕の瞳の中で跡形もなく消え失せ
世界は混沌に沈む
ただのひとつもあの世にはもっていけず
せっかくつくりあげた思い出さえ無意味なものであるかのように思わさせる
そのむごさに嘆いても帰る場所は生まれた場所と同じように
空から生まれた僕らは空へと帰るだけだ
幻の中へ 夢の中へ

思い出をどこかでもう一度 種から花へと咲かすことができる日を
待ち望みながら
忘れてた空をもう一度 笑顔で見上げられる日まで僕はさよならは言わないよ

はじまりはまたここからはじまってゆくのさ

終わりなど無い
空はまた見れるさ
そんなときだけ欲する存在の証
そして思い出を強く強く抱きしめて
もう一度 刻みはじめた時が命を終わりまでつなぐ
輪廻するように
命はまためぐり
同じこの場所で
もう一度 もう一度
咲けるでしょう
咲けるといいな

あたりまえだとバカにしていたあの青空の下にもう一度花のように生まれたい
そしてまたつくるのさ
いちから思い出を。

2009/10/03 (Sat)
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