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詩人:どるとる
時々どうしようもなく悲しくなるんだ
涙があふれて止まらなくなるんだよ
こみ上げるのは誰かへの憎しみかな
それとも孤独な今に慣れてしまった自分への小さな怒りかな
雨は放っておけばかならずやんで晴れ間がさしこむ
けれど心に降る雨はそうもいかないよ
ずっと記憶の世界の中に降り続ける
忘れられないかぎり
忘れられないから雨は降っているのだけれど
それにしても時々どうしようもなく悲しくなる
悲しくなる
卑屈になる
誰の言葉にも耳を傾けたくなくなる
ふさいだ耳には誰の励ましも雑音と同じさ
今 こうして 過ごしきった1日が幕を閉じる
夕日の赤い色でもう悲しくなるくらいおおしまい
そして気がつけば
またつぶやいている
時々 そう 時々だけれどそのつかの間の時間がとてつもなく重く自分を苦しめる
切なさと悲しみの波が押し寄せる夜
なぜか世界が今日で終わってほしいだなんて悲しいことを思う夜 永遠に眠ってたい
時々は笑って
時々は泣いて
そのほかは
つまらない苛立ちや
無表情で過ごす
あたりまえなことがこんなにほら言葉にすれば悲しいくらいカンタンだけれど生きてる人にはそれがとてつもなく苦しくてまた素晴らしいんだ
心は行き場をなくした旅人のように
さまよい続ける
果たして僕は
明日へ向かうべきなのかここで旅を終えようか
さんざん迷い続けても答えはいつも白紙のままで日々は無意味なほどに消える
時々死にたくなるほどため息があふれて
それでも死ぬだなんて勇気すらもなく
ただ泣くばかり
子供みたいに
それでも夜は過ぎて
死ねないから
朝が来て
僕らは選ぶまもなく
仕事へ 学校へ
急いでゆく
目の前の生活から追いかけられるように逃げ惑う
リタイヤしたいけど 明日が僕を睨んでる
やっぱり死ぬ苦しみより生きる苦しみを選んだ。