詩人:トケルネコ
網膜を尖らす季節のヴァイタル 死海のソリッド
奇形の友愛に溺れる走査線歌詞
三行半の奇跡を望め 独走の能面魔獣
アンフェタミンの街灯に虞式のレーベルが並ぶ
遠隔の指先は探る 触れえない宇宙のイニシャル
燃えるジュピターの衛星 群れの群れ
均質を希むなら孤独を隠せ
Balkan 自涜の縫製模様
踵に焼き付けて
虚体の回路に真空のアドレスが踊る
窓辺の悪意に新月が匂う八月
煤けた藍色を君へ
晴れた静かな午後の崩壊へ
美しい業を連れて
華やいだ沈下する衛星都市 眠れ眠れ
匍蔔しながら悟るなら
水溜まりの正義を飲み干せよ
ただ一なる謡を循り
結い、朽ち果てよと
涯しなき暗黒の溶鉱炉 その風の高域へ
崇めぬ天は海と喚び乱れ
砂時計の烏達は埋もれる灰もない
世は先駆的アセンブル
彼岸の月を切り刻む
八咫の銃声
アヤメワカラヌ天叢雲