詩人:甘味亭 真朱麻呂
あの日鼻水垂らしていた 僕もやがて
ばかみたいな事ばっかり
言ったりやったりしていたただなんとなく過ぎてゆくままの毎日に身をあずける日々を過ごしてた
そんな僕もいつの間にか鼻水小僧からこんなにもエラそうにする大人になった
その変わりようっていったら不思議なくらいだけど 時の流れがそうさせた
いちばんすごいのは魔法みたいにあんな小さな子供から大人にしたことで
どうなっているのか未だ詳しい事はわからない けれど人間はわからない事があると納得いかない性分みたいでわかる範囲で人はわかるまでとことん納得のいくまで解こうとする
僕も例外じゃなく
その性分の持ち主だったようで散らかったまんまの部屋の片隅 くだらない事に夢中になって誰かに自慢したりしたいと思うことに生き甲斐を感じる安っぽい脳細胞は変わってないようだった
なんとなくうれしくもありその反面切なかった
時の流れのはかなさと切なさを確かに感じた瞬間だった
その一瞬に僕はしばらく固まったまんま唇かみしめて泣いてた
少しのことで涙流す涙もろさも少しも変わってなかったことにも気付いたよ
そんな些細な喜びが増えるほどなぜか切なさはつのり多ければ多いほど当然だけど切なさに涙流し泣いてしまう 僕は今 立派な大人なのに男泣きする夜
絶え間なく繰り返してゆく きりもなく散らかしたままの記憶
そんなことばかりしか覚えてない
ふがいなさと情けなさに自分ながら
なんとなくなんとなくだけど ため息が板に付いたこのごろ 今日もまた暮れてゆく今日に何か大切なことに気づけた 忘れたまんまでじいさんにならなくて良かった とぼけた頭じゃわからないから 若いうちに気づけて良かったなんてつぶやきながら窓の外 ベランダ 手すりに手を添えながらたばこを吹かす夜 見上げれば星空 僕の視界を埋め尽くしこれからを予期してるよで綺麗だったよ
そんな今日も