詩人:孤 花
欲しがっていたくまのぬいぐるみ
UFOキャッチャーで何度も挑戦して
やっとの思いで取ったといって
わたしの机にやってきた君は
足元に座って見せてくれた
あの日も
二人で可愛がっていた白い犬に似てると言って
白いくまのぬいぐるみを買ってきたね
それなのに
あなたの部屋に置きたいと言って
わがままであなたを困らせた
素直にありがとうも言わずに
後悔はたくさん
最後の旅行で
路面でミサンガを作っている時
なんだか時代遅れのような気がしてしまって
一緒に待つことができなかった
あなたにとって
大切な思い出のお店だと知っていたのに
なぜ
一緒にお酒を飲むのに
とことん付き合えなかったのだろう
なぜ
あんなにわがままばかりしてしまったのだろう
なぜ
すぐに別の人と付き合うなんて嘘を言ったのだろう
なぜ
強がってしまったのだろう
なぜ
分かってくれると思い込んでいたのだろう
あなたは最後まで優しくて
寂しそうで
私は最後までわがままで
あなたを大好きだった
あなたはもう私を愛していないと言ったけど
きつく愛惜しそうに私をハグしたあなたの顔が
私の記憶には残っている
あなたの記憶に
少しは私の面影はあるのかな