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詩人:どるとる
ここに咲く理由
探したって無い
ここに咲いてる理由
ここに咲いた理由
好きで咲いたわけでも
願って咲いたわけでもない
なのになぜかいつの間にか僕はここが好きだよ 落ち着いてる
咲いた理由を探すなら咲く理由を探すぜ
生まれた意味などもとから無いのだから
これからさ大事なのは
だから生きる意味を探していくんだ この世に産声というはじまりの合図を出したんだ
ゆらゆら
揺れてはなびく
ひらひら
散っては咲く
どこかで
今日も
そんな
繰り返しの中
僕らは今日も
見つからない
咲いた理由を
探している
今日は今日の
明日は明日の
咲いた理由を
探している
住めば都というけど
本当にそうだと知ったのはここに咲いたからだ
だから何もかもが不運だったとは言えないね
咲いたことを幸運に思い
咲ける今をまた幸運に思い
咲いていくこれからをまたまた幸運に思う
そんな気持ちでいつか咲いてきた日々を幸運に思い散ってゆく悲しさをそんなあたたかい思い出で埋められたらそれは幸せなんだろう
それがきっと
咲く理由だ
そしてきっとね
咲いた理由だ
こんな気持ちを
感じるため
そんな心を
手に入れるため
僕らはここに咲いたんだ そして散ってゆく悲しさはそんな気持ちで最後は笑ってゆるせる
そんな人になるため人は咲くのだろう
何度でも
たとえばそんな理由で生きてるとしても悪くはないだろう
見つかるまではそんなえらそうな理由にすがるよ
花のようにただ
悠然と地に根を張り
花としての一生を花として最後まで生き通す
そんな姿が輝いて見えるから
僕も何も飾らず無理して人とは違う色を探すことばかりしないで平凡でもただ人として生きていく
それがきっと本来の人の姿
僕はただの人だ
それでいい咲く理由なんて。