詩人:甘味亭 真朱麻呂
言葉を操るはずの私たちが逆に
言葉を自在に操れるはずの私たちなのに言葉にいつもいつでも
翻弄されている
おもしろい言葉で心に絵を描いたなら
途切れ途切れの物語をつなぎたいなあ
操られていても
言葉は言葉なんだ
操る側の僕たちが
操られていては
まるで仕方ないね 何だかおかしな具合だね
いつでも迷ってる
いつでも迷わされてるのは言葉さ
いつでも悩んでる
いつでも悩まされているのさ言葉に
うまくいかないことは
まだやれる証さ
最初からうまくやろう
としても無理さ
そんな当たり前なこと忘れてたろう
当たり前すぎてさ
言葉を見失う
時々わからなくなる
迷路に迷い込む
心の迷宮に迷い込む
暗闇の中に差し込んだ光は希望という
ただひとつの たった一筋のきらめきさ どれも似通ったような言葉の繰り返し もういい加減繰り返される日々にさよならしたい 別れましょう 迷える日々に
手を振って
弱気な心がいつでも迷路を作り 考えれば考えるほど深みにはまり 迷路は複雑に入り組むばかりで仕方ないのさ
だからまず考えるよりもやってみること だいたいの場合それで切り抜けられる そして見えなかったその何かもその内不意に見えてくるから だから今は見えなくともいつの日かそれは見えるだろう
言葉の渦の中に光はまだ輝いて眠っている それを思い出せるようにためらいなく描ける日を待ち望みながら僕は言葉をただ操るだけじゃなくて仲間や相棒のように操り人ではなく向き合いたい もう一人の自分とも…
操られ操りながら繰り返していたさぶい過去にさよならさ
今 別れを告げて終わりの鐘がこの街になるとき僕はそのときはじめての喜びと新しい物語が始まる予感と明日の予告がないわけを知るのだろうなにも不自由な事などないさどんな事よりもまず一番大切な事に気づくさ きっと。